2020年のゴールデンウィークはステイホーム週間。本当はここでお泊まりキャンプデビューをしようとテントも買ったのですが、コロナウィルス感染拡大防止のための緊急事態宣言が出されてずっと家にいることとなりました。
こんなに何日も家にいることって、もしかしたら初めてかもしれません。おうち時間をどうやって過ごそうかということで録り溜めてたアニメを見たり、Kindle Unlimitedに登録して漫画を読んだり、一日中寝てみたり。うー、それでも時間が有り余る!!
ってことで、おうち時間は自粛期間が明けたらキャンプで使える道具をDIY!第1弾は空き缶でアルコールストーブを作ってみました。初めて作った割にはなかなか上手くできたな~♪
おうち時間はキャンプ道具をDIY!空き缶で自作するアルコールストーブ
0.アルコールストーブってなんだ?
そもそもアルコールストーブとは何か?原理で言えば小学生の頃につかったアルコールランプと同じです。それをキャンプや登山時の料理用に使うために作られたもので、ガスボンベ式のシングルバーナーに比べれば軽くてコンパクト、固形燃料に比べれば火力が強く燃料代が安いというメリットがあります。一方で長時間火をつけられない等のデメリットもあるので、メインではなくサブコンロとして使うのがいいでしょう。
いろんな構造やタイプがありますが、強い火力が出るように主室と副室をもった構造が人気。燃料が気化して副室内の圧力が高まると、アルコールガスがジェット孔から噴き出してまるでガスコンロのようにきれいな円形の炎になります。空き缶でつくるアルコールストーブの断面図を描くとこんな感じ。
もちろん、自分で作らなくても商品として売っています。有名なものでは数千円しますが、Amazonで探すと数百円で買えるものもあります。
※画像はAmazon PRリンクです
1.ジェット孔を等間隔に開ける
数百円でも買えるアルコールストーブですが、パチモンにお金を払うくらいなら自分で作っちゃえ!しかも材料は捨てるはずの空き缶でOK。使う空き缶はふたつ。いろんなサイズでも作ることができますが、まずはオーソドックスな350ml or 500ml缶で。
最初に、まるでガスコンロのような火が出るようになるポイントの「ジェット孔」を缶底部の脇に円形に開けていきます。
缶底部に目印を書いた紙を嵌め込んだり、側面に等間隔に目印をつけたマスキングテープを巻いたりして孔を開けたいポイントに印をつけておきます。
あとはその印に沿って、キリや千枚通しなどを使ってグリグリと孔を開けていきます。アルミ缶なら、女の人の力でも開けることは可能です。
このとき、開ける孔の大きさや数は自由ですが、
- ジェット孔の大きさは大きいほど炎が安定しやすく、小さいほど炎の勢いが強くなる
- ジェット孔の数は多いと火力が強くなるが燃費が悪い、少ないと火力が弱まるが燃費が良くなる
という特徴があるようです。YouTubeでいろんな動画を見る限りは2〜3mmの孔を16個というのがオーソドックスなようです。使う缶の大きさや使用目的にもよって最適解は変わってくるでしょうが、最初はここらへんから始めるといいでしょう。
2.缶底に穴を開ける
続いては自作アルスト最大の関門。ストーブになったときの真ん中の大きな穴を開けます。専門用語では「トップホール」と呼ばれるようです。
電動工具を使わない場合、ハッキリ言ってこの工程が一番しんどいです😱 しんどいですが、この後で缶を切るとフニャフニャになって作業しにくくなるので、ここを先にやっておかなければいけません。
みなさん、心折らずに頑張ってね😅
まず、トップホールを開けるときにあると便利なのがダイソーで買えるコンパスカッター。その名の通り、コンパスとカッターの機能がひとつになっていて本来は紙を丸く切り抜くための文具です。
このコンパスカッターを使って缶の底部にグルグルグルグルグルグルグルグル……とキズを付けていきます。孔は大きいほど火力が強くなり、その分燃費が悪くなるようです。YouTubeを見る限りは直径3〜4cmで作ってる人が多かったです。
この作業が本当に大変。どれくらいキズを付ければいいのか…おそらく100周は超えていたと思います。だんだんコンパスもズレてきます…気が遠くなるほどとにかくグルグルグルグル…
それでもカッターで缶底部が切り抜けることはまずありません。ある程度キズが深くなったな、と思ったらカッターの先端をそのキズに合わせてグッと思い切り押し込みます。
これで貫通すれば、そこを起点に缶切りのような感じでグイッ、グイッ、と徐々に切れ目を広げていきます。カッターの刃が折れないように注意しながら、でも相当力を入れて押し込まないと刃が入っていきません。
ここまで来たらもう少し…最後はグッと押し込めば円形のキズに沿ってくり抜くことができます。大変だった分、穴が開いたこの瞬間は感動しますよ〜😭
トップホールの内側は手を切らないようにヤスリをかけてバリ取りしてあげましょう。
3.缶の側面を切る
トップホールさえ開けられればあとは一気に行きますよ!次は側面に切り込みを入れて、缶底部のみを切り出します。歯の高さが30mm前後になるような台座を探してカッターの歯を固定。そこに缶を押し付けながらグルグル回していきます。
ちょうどいい台座を見つけるのは難しいと思いますが、高さが“30mm前後”とアバウトなのはストーブの高さ自体はこのあとつくる内壁で決まるからです。多少ずれてもいいので水平でまっすぐにキズを付けられる安定した台座を選びましょう。
缶の側面は底部よりかなり薄いので、ある程度キズをつけられたら爪をグイッと押し込むとそこからペリペリペリ…と剥がれていきます。これは気持ちいい…☺️
孔を開けた方ひとつと、なにも開けてない方ひとつ。ふたつの缶から同じ寸法で底部分のみを切り出します。
4.内壁をつくる
底部分を切り取ってもまだ缶の側面は余っていると思うので、そこからアルミの板を切り出します。これを37mmの幅になるようにカッターやハサミを使って切り出します。
缶の底にある凸部分に合わせて丸めたら、ホチキスでパチン!余分な部分は切り取ります。
円筒ができたら、下になる方を決めてハサミで三角の切れ込みをつくりましょう。2〜3mmの切れ込みを3箇所につくりました。
5.片方の缶にウェーブをつくる
トップホールやジェット孔が開いてないほうの缶がストーブ本体の下部になります。缶同士を嵌め込むために下になる方のフチをペンチで曲げていきます。いちばん下まで折り目をつけないように気をつけてください。だいたい半分〜7割くらいまでの高さで。
下の方まで折り目をつけた方が組み立てやすくなりますが、当然その分密閉度が下がります。気化したアルコールは上へ上へと行くので滅多にここから漏れることはないと思いますが…
6.すべてのパーツを合体!
これですべてのパーツが揃いましたので、あとはこれを組み立てていきます。接着剤は必要ありません!
まずは折り目をつけた下部パーツに内壁を嵌め込んで…
上部パーツを上から被せる。それだけ!この写真は塗装剥がしをした缶でもう一個つくったときのものです。
これで完成です🙌
7.燃焼テストをしてみよう!
完成したらアルコールを入れて燃焼テストをしてみましょう!自分でつくったアルストでお湯を沸かしてコーヒーでも飲んでみる。それだけでいつもより美味しく感じるから不思議です。
ちゃんとジェット孔から炎が出て本燃焼したか?200ccのお湯が何分で沸騰するか?20ccのアルコールで何分火が続くか?YouTubeやブログに載せている人と比べて完成度を確かめましょう。
燃焼テストするのには燃料アルコールが必要ですね。燃焼アルコール(メチルアルコール)はホームセンターのコーヒーコーナー等で売っています。サイフォンに使うんですね〜☕️Amazonなどでも買うことができますよ!
ということで思ってたよりうまくできたアルコールストーブづくり。作るのも楽しいし、これを使ってキャンプに行くことを考えるのもまた楽しい。その前に、本番で失敗しないように家でご飯を炊く実験をしてみないと!固形燃料の時とくらべてどんな感じか、チャレンジしたらまた記事にしてみたいと思いますo(^-^)o
関連記事