ひろろぐ

見たり 聴いたり 食べたり 読んだり 乗ったりの記録

【読書記】池袋ウエストゲートパークⅪ 憎悪のパレード/石田衣良

2017年はほとんど本を読むことができなかったなぁ。休日はクルマ移動が多いし、通退勤のバスの中でも朝早くて夜遅いと本を開こうという気力もわかず… 隙間時間を見つけて読むにはこれからはもう全部Kindleで買ったほうがいいのかなぁ。

閑話休題。こちらも買ってから半年以上積まれたままだったIWGPの第2部。あぁ、ついにIWGPも終わったかと思ってたら意外とあっさり帰ってきました。

Amazonのレビューでも多くの人が書いていますが、第2部に入っても、いやより一層のマンネリ感は否めません。脱法ドラッグ、ギャンブル依存症、ノマドワークに仮想通貨、そしてヘイトスピーチ。少し前にニュースを騒がせた様々な時事ネタの背景に存在する人々の物語に想像を膨らませて、そこにマコトとタカシとGボーイズを絡ませる。その手法自体は上手いし、面白いんですけどね、どうやって事件を解決するのかドキドキすることは減っちゃったなぁ。マコトたちと同じく、読む方もおっさんになってるからでしょうかね…

特に表題作の憎悪のパレードには肩透かし感が大きかったです。ヘイトスピーチなんて下らない。それはぼくもまったく同意なんですが、ヘイトスピーチをしてしまう人たちを結局ただの薄っぺらい「悪役」としてしか扱っていないのでは、それは出生という一属性だけで在日外国人を決めつけてヘイトする彼らと本質的にはなにも変わっていないのではないのかな、と思ってしまいます(思想は選べるけど出生は選べないという違いがあることは理解しているつもりです)


表題作が期待はずれだったという点でオススメ度は石田衣良作品の中でも低めの星ふたつ。ま、出る限りは読み続けると思いますけどね。

☆☆★★★

スポンサーリンク