GW宮城・岩手の旅③
石巻で1泊した2日目、昨日はもう暗くて周りがよく見えなかったけど、夜が明けてみると泊まったホテルの周りもずいぶん新しい建物が多い。あちこちで工事していて朝から重機の音が鳴り止むことはなかったです。
高台にある日和山公園からの景色。なにもない…3.11のときには多くのひとがここに避難したんだろうな。写真を撮っていたら、震災で奥さんを亡くしたというお父さんに話しかけられ色々とお話を聞かせていただきました。ありがとうございました。
震災当時のことを語り継ぐ「石巻ニューゼ - 絆の駅」 とその隣の 「つなぐ館」 でも色々な展示物を見たりお話を聞かせてもらいました。
震災のことはニュースでたくさん見てるはずだけど、実際にその場に来て自分の目で見て感じることはやっぱり違う。そして、その後にまた当時の写真や新聞記事を見ると同じ情報を受けてるはずなのにまた感じるものが違う。もともとそんなつもりはなかったはずだけど、本当に「自分に関係ない遠いどこか」ではなくなるからなんだろうな。
それに今後5年10年がかりの計画で街をつくり直していく石巻ですが、じゃあ他と比べて特別危険だったのかというとそうは見えませんでした。どこにでもありそうな普通の港町です。
例えば清水、例えば沼津。ぼくの知ってる風景も、もし津波が押し寄せればたちまち同じように飲み込まれてしまうでしょう。 じゃあどうすればいいかと言うと難しいですが、会って話を聞いたひと全員が口を揃えて「とにかく逃げること」と説いたのが印象的でした。幸いにして、地震から津波到達までは数十分の時間があります。侮らず、焦らず、とにかく逃げる。日本にいる限り、やはりこの街の出来事は他人事ではないんですよね。
自分の目で見るって本当に大事。でも、気持ちはあってもなかなか東北までは行けないひとも多いと思うので、そんな方はこのみらいサポート石巻が作成した「石巻津波伝承ARアプリ」をダウンロードしてみてはどうでしょう。
ARなので実際にその場に行って使うためのアプリなのですが、遠くからでも地図上で選択すればその場所の震災前、震災直後、震災後(現在)の写真、そして未来予想図を見比べることができます。また、その場所に思い入れや関係のある方々のインタビューも収録されており、悲しみを乗り越え復興へ進む石巻の姿が少しでも伝わるんじゃないかと思います。
半日しか滞在してないくせにわかったようなことを言って申し訳ないですが、ぼく自身も帰ったらダウンロードして行ったところ行けなかったところを改めて見てみたいなと思います。

日和山公園からの景色。ここから見える一帯はひとが住んではいけない地域に指定されて、5年かけて堤防を建て防災公園として整備されるそうです。

石ノ森萬画館の向こうに建設中の新しい橋。川の両脇の堤防を嵩上げするので、橋も高い位置に架け替えないといけないらしく、これが完成したら中島に架かっている両脇の橋も建て直すそうです。

河口岸では堤防建設の工事がずっと続いていました。

工事のためのクレーンと、その下に焼けたまま残っている家屋。

みらいサポート石巻が作成したARアプリはかなりの出来栄えです。4年経って震災当時のことを忘れないのも大切ですが、今の姿がどうなってるかを見るためにもおすすめです。
ただ、かなり容量が必要そう…